2011年07月19日

20巻読了

 きょう、山岡荘八の「徳川家康」第20巻を読み終えました。あと6巻。

 秀頼は父の跡を継いでゆくゆくは関白の座に。家康は征夷大将軍として武家政権の頂点に。小説ではこの家康の構想を、簒奪でもなんでもなく、朝廷を頂点とする公家政権の中に関白として入り込ませることで、争いとは無縁の世界にゆくことになる。結果としてこれは、豊臣家がずっと存続していくための方策なんだ。豊臣家は公家の世界へと入っていくわけだから、血なまぐさい戦乱や鎌倉、室町幕府のような滅亡とは無縁となるのだという考え方で書かれています。

 高校の日本史的な家康、秀頼の知識だと、そういうのが何もないままに、単に家康が大坂冬の陣・夏の陣で目の上のたんこぶ豊臣家を葬り去ったというだけのことで終わっちゃうので、個人的には興味深い解釈です。ただ、公家政権の幹部である関白になることと、武家政権のトップである征夷大将軍であることを単に比較して、天下は豊臣のものから徳川へと持ち去られたと解釈し、納得できない勢力が大坂方にいたのは知っての通り。

 そういう視点で考えると、今の大河ドラマも実は今後の展開がものすごく楽しみ。秀頼とともに大坂を代表する長女の血筋と、家康・秀忠とともに江戸を代表する三女の血筋が覇権を狙って争うわけだし。

 もちろん「徳川家康」も、そこのところをどう描くのか。また、三浦按針を筆頭とする新教派と、戦国末期から日本に入ってきていた旧教派南蛮人の本国における対立は、日本にどのような影を落とすのか。そして大久保長安と伊達政宗の野望はどうなっていくのか。幕府の基礎は固まり、家康は秀忠に将軍職を譲ってはいますが、今後の展開がますます楽しみだったりします。
posted by てつりん at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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