2011年12月26日

荒野より

 もうずいぶん前の話になってしまいますが、中島みゆき38枚目のオリジナルアルバム、「荒野より」が絶賛発売中です。

 個人的にはアルバムが出るなんて思っても見ませんでした。なぜって昨年アルバムを出して、今年のはじめにかけてそれを引っさげたツアーをやっていたから。さらには今年の終わりから、夜会の予定が入っていたから。いつの間に作ったの!?というのが正直なところです。

 ところが通しで聴いてみるとそれも納得。先行シングルで、社運を賭けた大作ドラマの主題歌も収録という部分に当初は目が行きがちですが、「これはきっと夜会でやるんだろうな」って感じのする曲がちらほらと。アルバムを出して、それを引っさげてツアーに出るアーティストは多いと思いますが、今作に関してはアルバムを出して、それを引っさげて夜会をやるといった感じに近い気がする。


 そんなわけで、個人的に気になった曲の私的解説などを。

荒野より

 先日までTBS系で放送されていた日曜劇場「南極大陸」の主題歌。アルバムに先立つこと1か月前、これのシングルが出るってことで、ちょっと買おうかなと心は動きました。いつもなら、あとで出るアルバムに収録されることがわかっていれば買わないんですけど、これがオリコンチャートの1位を取れば、70年代、80年代、90年代、00年代、10年代の5世代にわたって1位の作品を持つという、途方もない記録が達成されることになるので。

 ところが同じ週に発売されるのが、今をときめく国民的(?)大世帯アイドルと知って、一気に戦意消失(笑)。ドラマの方も意外とパッとしなかったし。わたしは中島みゆきの楽曲がどんな場面でどう使われるのかにのみ興味を持ち、第1回の終わりの方だけ見ました(爆)。脇道それまくりですが、犬ぞりの犬目線で描かれた詩の世界は、「空と君のあいだに」を彷彿とさせる名曲です。


バクです

 前作が「真夜中の動物園」で、ハリネズミやサメや鷹などが登場してたので、もしかしてそれ向けに作った曲の残り!?とか思ってしまうのはまだまだ理解が浅いんでしょう。

 イヤな夢だけでなく、悲しいこと寂しいこと苦しいこと痛いことも喰ってくれるそうです。個人的にはぜひ、それもお願いしたいところです。もちろん誰かに襲われるような夢を見て、さとを寝ながら蹴ったり殴ったりしているようなので、バクは一番さとのためになるんじゃないかという気がします。


BA-NA-NA

 ずっとねぇ、なんでバナナなんだろうと思っていたんです。このアルバムについて、1か月以上書かずに放置してあったのは、実はなんでバナナかわからなかったから。まぁ別にわからなくても、「いい曲だ〜」って聴いていればそれでいいんだろうと思うけれど。

 ところがある時、バナナの意味がふっと降りてきたんです。外は黄色いけど、中身は白い。外面は黄色人種だけど、中身は白人(たぶん「強い国」のアメリカ)の真似をしたがる。でもやっぱりアジア人。およばないんだなぁって内容。もちろん劣るから及ばないなんて、差別的な意図ではなく。個人的には「身の程を知れ」、もしくは「あんなのの真似をするな」というメッセージと解釈してます。


旅人よ我に帰れ

 今回の夜会が2/2(にぶんのに)なんですけど、いかにもこれをやりますよといった感じの楽曲です。事実、やっているらしいです。観に行きたいんだけど、チケットが恐ろしく高い。まぁお金くらい何とかしますが、それ以上のネックが、小学生以下入場不可という事実。家族みんなで観に行こうと思ったら、中島みゆきは70を過ぎている計算になります。それまで夜会、やっているんだろうか。過去に1回しか観たことがないのが残念。

 この曲とか夜会に関連して、双子の娘に茉莉と莉花(たしたら茉莉花でジャスミン)って名前をつけたいという話を聞いたことがあった気がするんだけど、いろいろと複雑な事情のある姉妹の物語なので、なんだかかわいそうでわたしには付けられません。




 「そう」と読みます。このへんでは映らない、テレビ東京の新春時代劇主題歌だったりします。時代劇に合うのかどうか、くどいようですがテレビ東京は映らないので検証のしようがございません。

 1曲目の「荒野より」が、南極で犬ぞりが向かってくる映像のイメージだとすれば、この曲は駆け抜けていった犬ぞりの後ろ姿のような気がします。そういう意味でもこの11曲目が終わって、また1曲目の「荒野より」に戻っていく。絶妙な構成だと思います。

 ひとことで言うと、「それでも、いつまでも走っていくんだ」という内容の曲だと思います。正直、いろんなことがありますよね。もうダメだ、やってられないって思うことは、特に今年のわたしにはたくさんあったような気がします。それでもあしたは来るし、遅くても走らなくてはならない。当たり前なんだけどわざわざ口には出さない、でもきっと多くの人が思っているようなことを表現したからこそ、人の心を打つのではないかと思います。
posted by てつりん at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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