2012年08月23日

立山カルデラ砂防体験学習会【その2】

 続いては立山温泉跡地。ここで昼食を取ります。

  立山登山道の途中にあるこの温泉は、かつては大変な賑わいだったそうです。ところが飛越地震によって生じた土石流がこの地を襲い、多くの人が生き埋めになったそうです。その霊を慰めるための慰霊碑に手をあわせて先へ進みます。
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 跡地なのは、飛越地震の土石流で壊滅した後、明治期には復興し賑わっていたらしいのですが、1969年の大雨で登山道が流され、誰も来られなくなったために閉鎖されたから。かつての立山砂防工事事務所も、ここにあったそうです。閉鎖された後、建物群は焼却されましたが、いろんなものが今なお残っています。金庫(写真中央)とか、かまどの跡と釜(写真右側)とか。
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 こういうところに湧く水はおいしそうにも見えますが、温泉系のにおいもするのが気になるところ。「この水は飲んではいけません」と書かれていますが、ちらっと聞こえたガイドの話によると、飲むと心臓麻痺ものだとか。近寄ると、濃厚な温泉成分なのか、毒性が強いのか。どっちかというと後者っぽい感じの、なんとなくやばそうなにおいがしました。誰一人、この水を触ろうともしなかった気がします。少し歩くと、浴槽の跡が残っていました。1937年生まれというガイドさんの話によると(年齢を聞いて、みんないい意味で驚いていました)、戦後しばらくの時期に、ここの風呂に浸かったそうです。写真にあるのが男湯で、少し離れたところには女湯が。立山を目指す人の多くが、ここで疲れを取り汗を流したのだとか。
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 付近には「立山の砂防 ここより発す」と書かれた石碑もあります。富山の大物で顔が悪代官(オイ)、元衆議院議長綿貫民輔氏が揮毫したものだとか。かなり怖い吊り橋を渡って、飛越地震にともなう安政の災害によってできたという泥鰌池へ。この池には、立山温泉での食事の材料にするためにフナやドジョウ、ニジマスなどが放流され、今も生息しているそうです。池の向こうに見える山腹には、かつて使われていたトロッコ軌道の跡(矢印の上)も見えます。
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 再びバスに乗って、白岩下流展望台へ。ここからは、平成21年に国の重要文化財に指定された、白岩砂防堰堤が一望できます。主堰堤+7基の副堰堤で構成されているらしいのですが、あまりのスケールのでかさに、写真には収まりきりません。少し上流側に目をやると、最近崩壊したと思われる場所が広がっていました。なお、工事用道路である湯川トンネルの開通により、ここまでの道は廃道にしたそうなのですが、白岩砂防堰堤を一望できる学習会ルートとしてのみ使われているようです。国土交通省側の本音としては、危険だから新道のトンネルを掘ったわけで、砂防工事を円滑に、安全に進めるという本来の用途から見れば、もういらないし人を通したくない道なんです。いつまでも通れるとは、思わないほうがいいところなのかも知れません。そして後で、この対岸にはとんでもないものがあるということを知ることになります。逆ルートだったら、この驚きは小さくなっていたかもしれないと思うほどの驚きでした。
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 本堰堤の管理橋から、さらに上流を見ることができました。砂防堰堤も間近に見ることができます。それよりも、さらに上流には、今も崩れていきそうな、山肌があらわになった断崖が。これらが崩れることで、どれだけの災害が引き起こされるのか。それを食い止めるために、今ここで、何をしているのか。いろんな見学場所で、そのことを何度でも認識させられます。
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 そしてこのあたりで働く人たちの数少ない楽しみ、天涯の湯に到着。作業員向けには湯船もあるらしいのですが、われわれ学習会参加者は足湯だけ。それでも気持ちよかったです。ここまでの見学はかなり慌ただしかったのですが、足湯以降は比較的のんびりした時間が流れるようになります。
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 さて、かなり濃くなってきたのできょうはここまで。次回掲載分でいよいよトロッコに乗車します。ところがその前に、白岩下流展望台の対岸には、とんでもないものがあったということを知ります。次回に乞うご期待!?
posted by てつりん at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | おでかけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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