2012年12月24日

ダイヤモンドの輝き

 今年の春くらいだったと思うんですが、米米CLUBとTM NETWORKとプリンセス・プリンセスが共演するというものを見ました。実際には共演ではなく、3組が順に出てきてそれぞれパフォーマンスを魅せるというものだったんですが。

 どれも当時リアルタイムで聴いていたものなので、それなりの感慨はあったわけですが、特にプリプリに感銘を受けたんです。解散後、今まで露出がなかったという希少感もさることながら、なんなんだろう。単なる懐メロではない何かを感じて。

 これまでの経緯からも、年内限りの活動だというのならホントにそうなんだろう。これは観ないといけない! そんな気がして、気がつくとチケットを押さえにかかっていました。11月初めの仙台は再結成の趣旨から考えて被災地のものだと思ってスルーし、11月下旬の武道館4日間はこっちの仕事のスケジュールの関係で難しかったけど、東京ドームならと思って。


 1時間以上前から会場に入り、席に座ってステージの方をじっと見ていました。解散したのが16年前で、16年でどう変わったのか、という写真がスクリーンに映し出されていました。隣から、「16年前は誰と付き合ってた〜?(笑)」という女性の声が。楽しそうな話題だけど(爆)、こっちはお一人様ですからね。でも、「再会」ってツアータイトルは、言い得て妙だと思った。メンバーの再会でもあるけれど、聴いてきたファンたちの再会でもあるだろうし、もしかしたら過去の自分自身との再会だったかもね。古い知人に会えた気もしたとかしないとか。

 さて、ステージの感想。いい意味で、春にテレビで観たとおりでした。20年とか、25年前の曲をやっているはずなのに、サビついていないどころかむしろ今もいいと思える。観ればわかる人も多いと思うんだけど、単なる懐メロじゃなくて、今そこにいる現役バリバリのスーパーガールズバンドの姿でした。もちろん5人の醸しだす空気感は、同窓会的ノリもあるんだろうけど、音やライブパフォーマンスとしてはそうじゃない。来てよかったと思いました。ちなみにパンフには、そんな音作りとか、ステージに懸ける思いがひしひしと感じられる読み応えある文章が載っていますので、よろしかったら通販とかでどうぞ。


 さて、個人的に印象に残った曲とかについて少し。きょうで終わっちゃったから、書いてネタバレだといっても誰も困らないでしょう。曲名をクリックしたら、歌詞サイトに飛びますよ。

SEVEN YEARS AFTER

 曲の持つ疾走感が気持ちよくて好きです。聴いていた頃は誰の作詞だなんてそんなに気にしていなかったけど、ドラムの富田京子の作詞。どこかのMCでも話していたけど、きょんちゃんは言葉選びの達人なんだって。いい詩を書くんだって。確かに、繊細でみずみずしい感性を詩にするという意味ではメンバー随一だと思う。プリプリの好きな曲をあげろと言われたら、個人的にはステージでも演奏してくれた「友達のまま」をトップ3のどこかにあげると思うんだけど、そっか、これも富田京子の作詞だったんだ。

 ちなみに今これを書きながら調べたところ、「世界でいちばん熱い夏」も、「」も、演奏しなかったけど「Fly Baby Fly」や、ちょっとレアナンバーの「晴れた日に」も、富田京子の作詞でした。彼女の雰囲気は好きでしたが、もしかしたら詩も好きだったのかも。いや、もちろん、昔以上に一生懸命ドラムを叩くところとか、メンバー紹介で走って前に出てくるときの足がおぼつかな気味だったところとかに萌えました(笑)。


パパ

 詩の空気感に富田京子節を感じる気がしましたが、ギターの中山加奈子作詞でした。そんなことより、MCが印象的でねぇ。不覚にも曲を聴きながら、序盤から泣いてしまいました。男ですから、数えきれないくらいの人を泣かせたであろう「M」では、泣いたことがなかったし泣かなかったんですけどね、

 はじまりの歌詞の通り、「パパに会わせたい人がいるの とても優しくて私のこと愛してくれてるの」って歌で、その後の展開も概ね予想通りの歌です。いや、「娘は渡さん!」って、ちゃぶ台返しとかはしませんよ(笑)。もちろん、「じゃぁせっかくだから飲んでいきなさい」と相手のパパに言われ、潰されてしまいましたって歌だったら、それはさだまさしのノリなんだろうか(笑)。当時は、歌の主人公に出てくる娘の気持ちで歌っていた。ところが、この歳になったら、(岸谷香の)娘がこういうことを言ってきた。それを聞く母親の気持ちもわかるようになった。そんな気持ちもいれて歌います。ではわたしは、それを娘から聞かされる父親の気持ちでと思って聴いていたら、涙が止まらなかった。娘なんてしかるべき相手のもとへ、早く出ていけばいいと思っているのですがねぇ(爆)。


19 GROWING UP

 アンコールで歌われることが多いという、大昔誰かから聞いた予備知識を裏切ってきたのかどうなのか。本編の最後で歌われました。やっぱいい曲ですね。ちなみにこれも富田京子作詞。いつまでもGROWING UPですよ。


 さて、こういうことがあったから、またいつか再結成されるんじゃないかと期待したい気持ちはあるし、メンバーの子育てとかが一段落した頃にでももう1回観たい気もします。でも、もうなくていいのかも。

 なんかねぇ、ある程度の歳になれば、物事には終わりがあるってことが少しはわかってくるわけですよ。誰だっていつまでも生きているわけじゃないし、かといって明けない夜もないし。ところが、これで終わりってわかっててやってることってどれだけある? あとになって、「今思えばあれが最後だったんだ」って、思うことのほうがよっぽどたくさんあるのが実態なわけで。

 でも、今の彼女たち5人のステージは、いつ終わりなのかも知っていて、かつ終わりというものがどういうものなのかも知っている。だからこそ発することができるすごさがあると思いました。変なたとえだけど、死んだらどうなるか知ってる?そして、翌朝死ぬってわかっていたら、大事な人に今夜何を語る? 普通、死んだらどうなるかも知らないし、翌朝死ぬかどうかも知らない。でも、彼女たちはそれを知っているから、ステージを通して語られるものや、その背景にあるいろいろな条件をクリアしながらの練習があるんだろう。

 最後に。いいライブだったからこそ、再結成の背景には東日本大震災に対して何かできることはないか、というのが出発点だったこと。再結成に関わる活動の収益は、何らかの形で被災地に使われることも、忘れないでいきたいと思います。
posted by てつりん at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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