2014年02月13日

川原湯温泉の今を訪ねて

 苗場の帰り。自宅とは逆方向の群馬県側に出て土合駅を訪問した後、2月12日に川原湯温泉に行ってきました。去年に続いて、2年連続の訪問です。
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 2年連続の訪問ということで、川原湯温泉駅前に、去年と同じようにプレを置いて写真を撮ってみました。左は昨年訪問時のもので、右は今回の訪問時のものです。2枚の写真が、この温泉地の置かれた状況を象徴的に表している気がします。

 八ッ場ダムを、建設するか中止するか。政権交代後、公共工事削減の象徴のように扱われましたが、結局ダム建設は続行中で、ダム湖の両岸を結ぶための橋が建設されていっています。

 川原湯温泉駅に入ったところ、1月20日に行われたという最後の湯かけ祭りを記念した絵馬が売られていることを発見し、おみやげに購入しました。最後の湯かけ祭りということは、来年の1月20日には、このあたりに立ち入ることはできなくなっているのかもしれません。
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 狭い温泉街へと続く道は、大雪で除雪がきちんと行き届いていないこともあって、以前以上に道幅が狭くなっていました。登っていくうちに、以前見た建物が残っていたので、プレを置いて写真を撮りに行くことにしました。
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 お寿司屋さんですが、もちろん閉店。ただ、ほっとしたのは、このお寿司屋さんは代替え地にて居酒屋として再出発を切ったらしいこと。ただ、こうして代替地で生活再建を図れた人は一部に過ぎず、多くの住民は町を離れたそうです。狭い道沿いにひしめき合うようにしていた温泉街のにぎわいも、ここには二度と帰っては来ないでしょう。

 ところでお寿司屋さんの横から、1回100円の露天風呂に行くことができたんです。聖天様露天風呂は2013年の6月30日をもって閉鎖されたということを知り、ショックだったと同時に去年何かの思いつきで行ったのは正解だったと。入浴できないのはわかっていましたが、聖天様にお参りしたことはなかったので、苗場対策として持ってきていた長靴に履き替えて2〜30cmほどの雪へアタック開始。
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 お湯はなくなっていました。でも、それ以外は、去年と同じ。いたずらされて荒れていたり、朽ち果てていたりはしていないのが、なんだかまたせつない感じでした。去年来た時は柱に、「ダムは不要 ダム建設は必要 国土交通省」という落書きがあったのですが。
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 聖天様に到着。子宝系だったんですね(笑)。どうでもいいのですが、写真左下、先端に白く雪が積もっているのがなんともはや。子宝ではなくて、旅の無事と川原湯温泉の繁栄を願ってきました。誰がお賽銭を回収しているんだろうと思いながらも。
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 聖天様露天風呂はなくなってしまいましたが、もう1軒残る共同浴場、王湯を訪ねることにしました。源頼朝が発見したと言われており、建物には源氏の家紋であるささりんどうが。湯かけ祭りもここ、王湯の前で行われていたそうです。気持ちよく入浴することができました。
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 以前、川原湯温泉を訪ねて宿にも泊まったことがあるんです。その時は、時代や行政に翻弄される、ダム湖に沈もうとしている温泉街が最後のがんばりを見せていると同時に、切なさや寂しさも感じていました。もちろん、行政へのやりきれなさも。そして去年訪れた際は、道路の付替えや代替地整備などが進んでいく様子を見て、たとえどんなに見事に再建されたところで、あの川原湯は二度と戻ってこないんだろうと思いました。

 で、今回。正直、最後の湯かけ祭りのことなんて知らなかった。聖天様露天風呂が閉鎖になったことも、川原湯に行こうと調べてみて初めて知った。一時期、あれだけ八ッ場ダムのことを取り上げていたマスコミは、最後の町のにぎわいに関するニュースを、見事にスルーしてないか? ダムの件を取り上げて時の政権をヨイショしたり、陥れたりはするけれど、それでもそこにとどまって生活している人たちの最終盤の姿を、なぜ取り上げない!?

 単にニュースや新聞を見てなかっただけってことはありえると思います。それでも、最後の最後までダム建設や、その件に取り付いて話題にしようとする(今回は話題にしようとしない)マスコミに翻弄されている気がして。もはや八ッ場ダムに賛成も反対もしないけれど、あれだけ騒いだからにはせめてちょっとは川原湯温泉のことを、最後まで責任持って伝えようよ。そして、新しい川原湯温泉のことも伝えようよ。そんな気持ちでいっぱいなので、せめてわたしが書きます。来年も苗場の帰りに行くとしたら、川原湯温泉はどうなっているのでしょう?
posted by てつりん at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | おでかけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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